2008年09月10日

週1回の「休肉日」??


キタハラです。

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9月8日の朝日新聞夕刊に、おもしろい記事がありました。
内容をかいつまんで説明すると、IPCC(気候変動に関する政府間パネル)のパチャウリ議長が、肉の消費量を減らすことで温室効果ガスの削減に貢献すると主張し、「週1回の休肉日」を提案した、というわけらしい(ちなみに、パチャウリ議長はベジタリアンとのこと)。

牛や羊などがゲップで出すメタンガスは、温室効果ガスの全量の5%を占めると言われています。ほかにも糞尿などから放出されるメタンは、CO2よりも濃度が高く、対策が緊急の課題とされています(かといって、牛のゲップを止めることはできないのですが)。
広大な牧場をつくるために森林を伐採する、牛や豚が食べる穀物飼料の製造と輸送にかかるコスト、バーチャルウォーター……。確かに、畜産は多大なエネルギーを消費する産業と言えます。
パチャウリ氏は、「食肉産業全体が排出する温室効果ガスは、世界の5分の1近くを占める」とまで言ったそうです。

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牛や豚など、畜産物を育てるのには、どれくらいのエネルギーが必要なのでしょう。それをわかりやすく示す指標に、「バーチャルウォーター」があります。
環境省のバーチャルウォーターサイトによると、牛や豚のエサになるトウモロコシ1kgを育てるには、潅漑用水として1800リットルの水が必要。牛は穀物飼料を大量に食べて育ちます。つまり、牛肉1kgを生産するには、その約20000倍もの水が必要になるのです。しかも畜産飼料の大部分は輸入に頼っているので、結局は見えない「水」を輸入していることになるのです。

例えば牛肉1kgをつくるために必要な水は、20600m3/t。豚肉は5900m3/t、鶏肉は4500m3/t、鶏卵は3200m3/t。これは、畜産物が食べるエサの量(飼料要求率)に比例していると言えます。いかに牛肉が大量の水を使っているのかがわかりますよね。
野菜はというと、玉ねぎ158m3/t、じゃがいも185m3/t、にんじん183m3/tと、肉類とは比較にならないほど値が小さい。
ちなみに、米は1kgあたり3700m3/tと、意外にも多くの水を使っています。しかし、米はほぼ日本で自給していますから、水も自前で賄っていると言えるでしょう。

「地球温暖化防止のために肉を食べないようにしましょう」と言っても現実的には難しいものですが、食糧価格の高騰や水需要の逼迫など、世界の状況に目を向けると、自分たちの食習慣と無関係ではないことがわかります。
何より、自分たちの近くの地域で採れた旬の野菜や果物は、このうえなく美味しい! しかも、ヘルシーで健康に良いのです。食卓に必ずしも肉がなくても、豊かな食生活は可能なのです。

パチャウリ議長の言った「週1回の休肉日」、これからはちょっと意識してみてもいいかもしれません。
posted by Waveよこはま at 16:55| 【エココラム】