2008年07月21日

食料自給率39% ……このままで本当にいいの?


キタハラです。

COBO浅漬け.jpg

前回は自分が食べているものがどのくらいのエネルギーとコストをかけて我が家にやってくるのかという、「フードマイレージ」について書きました。
フードマイレージと密接につながっているのが、食料自給率。
簡単に言うと、日ごろわたしたちが食べている食べもののうち、日本で生産されているものはどれくらいの割合かを表した数値です。
食料の重さで計算、カロリーで計算、生産額で計算、と、計算方法はさまざまですが、一般的にはカロリーベースで計算されたものが使われています。
日本の食料自給率の最新の数字は、何と、たったの39%(2006年度)。わたしたち日本人は、自分の食べるものの6割以上を外国に頼っていることになります。
ちなみに世界各国の自給率を見てみると、オーストラリアは237%、カナダは145%、アメリカ128%、フランス122%、ドイツ84%、イギリス70%と高く(いずれも2003年の数字)、日本の数字は先進国の中でも断トツに低いことがわかります。

(食料自給率について詳しくは、農林水産省の「食料自給率の部屋」を参考にしてください)


では、食料自給率がこれだけ下がってしまった背景は、どこにあるのでしょうか。
まず一つに、食生活の多様化が上げられます。
食料自給率が70%以上あった昭和30年代の食事は、ごはんをたくさん食べ、近海で採れた魚、それに野菜料理を中心とした食事でした。お肉料理はたまに、油もそれほど大量には使わない。つまり和食がメインの食事だったと言えます。
現代の食事を見てみると、ごはんを食べる量はピーク時の約半分に減り、肉料理をたくさん食べ、パンやパスタ、中華麺など、小麦製品を多く摂取しています。また、油をたっぷり使ったこってりとした料理が増えています。つまり、和食が減って洋食や中華が増えているのです。
畜産飼料の多くは海外から輸入されたトウモロコシや大豆粕に頼っているため、肉や牛乳、卵などが増えるとその分自給率は下がります。食用油も、小麦も、ほとんどが輸入品です。そう考えると、食文化の変化が食料自給率の低下をもたらした一因であることは間違いなさそうです(しかしその分、世界のおいしい料理や文化にふれ、食生活が豊かになったという一面もありますから、それを一概に否定することはできません)。

食料自給率低下のもう一つの要因に、「安い・早い・簡単」な加工食品に依存した食生活、あるいは「安さ」ばかりを求める日本の消費者の風潮があるのではないでしょうか。
冷凍食品や加工食品の多くは、人件費の安い中国や東南アジアの一部の地域で加工され、また、現地の安い食材が使用されています。
今年の1月、中国産の冷凍ギョウザに大量の農薬が検出され、食の安全を揺るがす大事件となりました。
消費者に不安が高まり、そこから、「食の安心・安全」を見直す機運が高まっているのも事実です。

そして今、「食料危機」が世界中を席巻しています。
トウモロコシや大豆を原料としたバイオ燃料の需要の高まりから、食料と燃料の競合が起こり、世界的な食料難に陥っています。
日本でも、乳製品や肉、油脂を使った加工食品(バター、マーガリン、食用油など)が軒並み値上がりし、庶民の家計を逼迫しています。
わたしたちが食べる食料を海外に依存するということは、海外の食料政策にわたしたちの暮らしが翻弄される、といった危険性を如実に表しているといえるのではないでしょうか。

食べものは、自分たちのいのちに直結しています。
今の日本の食料自給率の状況は、自分たちのいのちの手綱を外国に握られているのと同じこと、と言っても過言ではありません。
この状況を変える力を持つのは、一人ひとりの選択、消費行動にほかなりません。
わたしはここで、食事を全部和食に変えろ、と極端なことを言っているのではありません。
まずは冷凍食品を減らしてみる。次に「国産」「神奈川産」と表示のあるものを選ぶ。
できることから始めていけば、より安全で、おいしく、新鮮で、しかも日本の食料自給率向上にもつながる豊かな食生活にシフトしていけるはずなのです。


……ちなみに、我が家の食糧自給率について考えてみました。
ご興味のある方は、こちらをどうぞ。
posted by Waveよこはま at 17:23| 【エココラム】