2008年06月23日

日本の森林について知ろう。

キタハラです。

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日本は世界に類をみない「水と緑の国」。国土の3分の2、約2,500万ヘクタールが森林で覆われています。森林というと屋久島や白神山地、知床半島など、豊かな自然と生態系が残る原生林をイメージしがちですが、実は日本の森林面積の約90%は天然林と人工林で構成され、人間社会と共生してきた歴史があるのです。

天然林は秋冬に葉を落とす広葉樹を主としてさまざまな植物が入り交じり、実を落として自然に森林が更新されます。人は天然林の一部に手を加え、「里山」と呼んで有効活用してきました。薪や炭などの燃料を採り、ドングリを拾ったり。里山は人に恵みを与えてくれる場として、大切に維持管理してたのです。

一方、人工林は杉や檜など建築用材として使いやすい針葉樹を植えた林で、太くて真っ直ぐな木が育つように「間伐」や「枝打ち」などの手入れをしてきました。間伐とは、木材を太くたくましく生長させるために、樹勢の弱い木や細い木を文字通り「間引き」すること。日本で生産される木材は杉や檜などの針葉樹。1本の立派な木を育てるには、約50〜60年かけて間伐や下草刈り、枝打ちなどの地道な手入れを重ねる。1ヘクタールの森林に約3,000本の苗を植えるのですが、そのうち約8割は間伐される運命にあります。

ところが今、日本の森林の多くは、手入れができないままに放置されています。戦後、日本は住宅難に陥り、大量の木材が必要だったことから多くの天然林を伐採し、大量に杉や檜ばかりを植えた時代があります(戦後の拡大造林)。高度経済成長期以降、木材は海外から輸入した方が安く手に入れられることから国産材の需要が減り、値段も急落。50年以上かけて育てた材木ですら十分な価格で取引されないため、間伐の手間を惜しんでしまうのです。

きちんと間伐が行われ、手入れされた森林は、隅々まで光が差し込んで空気が清々しく、枯れ葉や堆積して養分がたっぷりの土はふんわりとやわらか。山にふった雨や雪の水をろ過し、おいしい水をつくる。大雨の時は一時的に水を蓄え、ダムの役割を果たすのです。

また、森林には大気中の二酸化炭素を吸収し、光合成をして酸素を放出します。日本は京都議定書で2012年までに二酸化炭素などの温暖化ガスを6%削減することを義務づけられていますが、そのうちの3.9%は森林による二酸化炭素吸収でまかなおうとしています。しかし、現実には森林の再生は追いつかず、達成は難しい状況です。
豊かな水と緑を守るためにわたしたちができることは、いろいろあります。人工林の間伐を手伝うなどの森林ボランティア、里山を守るための活動などもいいでしょう。

小さな一歩は大切です。しかし、社会のしくみ自体が根本的に変わらなければ、大きな、具体的成果は上がりにくいもの。「消費のあり方」が変われば、大きな一歩を踏み出すことができるのではないでしょうか。

具体的には、家を建てる時は国産材を選ぶことが、一番です。国産材=高い、というイメージがあるが、産地とのネットワークがある工務店を探せば、若い世代でも十分に手が出るはずなのです。

posted by Waveよこはま at 18:59| 【エココラム】